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訪問看護師としての特性を見極める!採用面接における質問テクニックと具体的な質問項目

訪問看護ステーションの採用活動において、管理者による採用面接は非常に重要な役割を担っています。

人材を見極めていくためには履歴書などの書類だけでは判断できません。応募者の様々な情報が必要となります。面接に来る看護師さんも緊張や不安から本来の能力を伝えることができない場合があります。

では、管理者は、どのように面接を進めていけばよいのでしょうか。

今回は、面接という限られた時間の中で「人間性」や「性格」など見えにくい特徴をつかみ、訪問看護師としての特性を見極める質問テクニックと具体的な質問項目についてお伝えしていきます。

訪問看護で働く看護師さんに求められる職務適正の条件とは

訪問看護で働く看護師さんに求められる職務適正の条件とは

「職務適性」とは、働く人の職業・職務との適合性、あるいは組織・職場環境などへの適応可能性のことです。

最初に訪問看護ステーションにおける「職務適性」の条件について整理していきます。訪問看護で働く看護師さんに求められる職務適正の条件は以下のようなものが挙げられます。

(1)コミュニケーション能力

利用者や家族、他職種との円滑なコミュニケーションができることが求められます。

(2)責任感

利用者の健康管理に責任を持ち、的確なケアができる責任感が必要です。

(3)柔軟性

訪問先が多様で、状況に応じた柔軟な対応が必要です。

(4)自己管理能力

訪問看護は独り立ちが多く、自己管理能力が必要です。

(5)チームワーク

訪問看護はチームでの運営が必要であり、他職種とのコミュニケーションや協力が求められます。

(6)専門知識

訪問看護は様々な疾患や状態に対応するため、豊富な専門知識が求められます。

(7)経験

訪問看護は独特の業務であり、訪問看護の経験があることは求められますが、未経験者でも研修などで学ぶことができます。

看護師の本質・志向性を見極めるための心得

看護師の本質・志向性を見極めるための心得

人の本質を見極めるというのは、とても難しいものです。

訪問看護ステーションの管理者の方も採用の面接をする中で、

・訪問看護の仕事に適性があるのか?

・主体的に動ける人か?

・自ら学ぶ意欲があるのか?

など、知りたいことはあるものの、どんな質問をすれば見極められるのか分からない、とお悩みの方も多いと思います。

どうしても看護師としての能力やこれまでの経験などの「スキル」に目が行きがちですが、上記で説明した訪問看護師に必要な「職務適性」があるかを確かめるためには、人柄・価値観・考え方などの見えにくい特徴である「志向性」を見極めていく必要があります。

スタッフとの相性、社風とマッチするかなどを判断する上にもこの「志向性」は、非常に重要な要件となるのです。

では、面接という限られた時間において訪問看護師の「職務適性」と「志向性」を見極めるためには、どのようにすればよいのでしょうか。

訪問看護師の採用面接における質問テクニックと具体的な質問項目についてご紹介していきます。

応募者とのコミュニケーションを円滑にする「クローズ質問」

応募者とのコミュニケーションを円滑にする「クローズ質問」

採用面接において、「面接を受けるのは、何回目ですか?」のような「はい」「いいえ」や数字など限定して答えられる質問を「クローズ質問」と言います。

クローズ質問は、簡潔で明確な答えを得ることができるため、確認作業に適しています。

訪問看護の採用面接における「クローズ質問」には、下記のような質問項目が考えられます。

(1)訪問看護についての知識・理解

「訪問看護について学んだことはありますか?」


「訪問看護がどのような業務か理解していますか?」


「訪問看護の仕事内容について説明してください。」

(2)ケアに必要なスキルや経験

「緊急事態にどのような対処をする必要があるか知っていますか?」


「介助技術や医療処置の経験はありますか?」


「患者やその家族とのコミュニケーションに必要なスキルはどのようなものがあると思いますか?」

(3)チームワークや責任感に関する質問

「チームワークを取る上での心がけはありますか?」


「責任感をもって業務に取り組むことができますか?」


「過去にチームで協力して問題解決に取り組んだ経験はありますか?」

(4)訪問看護師として必要な心構え

「訪問看護師として仕事に就くために、必要な心構えは何だと思いますか?」


「訪問看護師として働く上で、自分が大切にしていることは何ですか?」


「患者やその家族のニーズに対して、どのように対応することができると思いますか?」

「クローズ質問」は、応募者に対して答えやすく、簡潔で明確なコミュニケーションを取ることができるため応募者とのコミュニケーションを円滑にすることができます。

応募者の個性や思考力、表現力などを理解する「オープン質問」

応募者の個性や思考力、表現力などを理解する「オープン質問」

採用面接において、「会社選びの基準をどのように置いていますか?」のような考え方よりも、相手に自由に答えてもらう質問を「オープン質問」と言います。

「オープン質問」は、応募者の考え方や価値観を把握するのに適しています。応募者が自由に答えることができるため、面接官は応募者の人格や人柄、自己理解度などをより深く理解することができます。

訪問看護の採用面接における「オープン質問」には、下記のような質問項目が考えられます。

「あなたが看護師として働く上で大切だと思うことは何ですか?」


この質問によって、応募者が看護師としての自己理解度や、仕事に対する価値観を表明することができます。


「なぜ訪問看護の仕事に興味を持ったのですか?」


この質問によって、応募者が訪問看護に対する理解度や、その仕事に魅力を感じる理由を表明することができます。


「今までの看護師としての経験の中で、印象に残っている出来事は何ですか?」


この質問によって、応募者の看護師としての経験や、どのような状況でどのような行動をとったかということが分かります。


「あなたが今までやった中で、最も難しかったケースは何でしたか?」


この質問によって、応募者がどのような困難に直面しても対処することができるかどうか、またその際にどのような考え方やアプローチをとるかが分かります。


「あなたにとって、チームワークとは何だと思いますか?」


この質問によって、応募者がチームワークをどのように定義しているか、またその中で自分が果たすべき役割について考えているかどうかが分かります。

このようなオープン質問に対する応答によって、面接官はさらに質問を追加することができます。これにより、応募者の考え方や価値観についてより深く掘り下げることが可能となります。

応募者の内面や人間性をより深く理解できる「フィーリング型質問」

応募者の内面や人間性をより深く理解できる「フィーリング型質問」

採用面接において、「そのとき、どのような気持ちになりましたか?」のような考え方よりも、相手の想いや感情を聞く質問を「フィーリング型質問」と言います。

相手の言葉や表情から、その状況に対する感情や考え方、価値観などを知ることができます。「フィーリング型質問」により、応募者の内面や人間性をより深く理解することができます。

また応募者にとって面接は緊張する場面であり、ストレスを感じている場合があります。「フィーリング型質問」によって、応募者が自分の感情を表現することで、ストレスを解消することができます。

訪問看護の採用面接における「フィーリング型質問」には、下記のような質問項目が考えられます。

「これまでの看護師としての経験で、特に印象に残っているエピソードはありますか?そのときの気持ちはどうでしたか?」


「患者さんやその家族との接し方で、一番自信を持っていることは何ですか?それはどうしてですか?」


「看護師として働く中で、一番困難だと感じる瞬間は何ですか?そのときはどのような気持ちになりますか?」


「訪問看護師として働くにあたり、一番心配していることは何ですか?その理由は何ですか?」


「看護師として働く中で、一番やりがいを感じる瞬間は何ですか?そのときの気持ちはどうでしたか?」

フィーリング型質問によって、応募者の人間性やコミュニケーション能力など、面接官が評価する重要な要素が明確化されます。これにより、採用決定において客観的な判断が可能になります。

また、面接対象者にとっても、自分自身の感情や考えを整理する機会となり、より深い自己理解に繋がることが期待できます。

応募者の内面や人間性をより深く理解できる「時間軸を変えた質問」

応募者の内面や人間性をより深く理解できる「時間軸を変えた質問」

応募者を深く知るためには、「その経験を、将来どのように活かしたいですか?」のような「時間軸を変えた質問」もとても有効です。

「時間軸を変えた質問」を通じて、面接対象者の将来のキャリアビジョンや目標を知ることができます。

将来に向けてどのように成長しようとしているか、自己啓発に対する意欲があるかどうかがわかります。

将来のビジョンや目標を知ることで、企業に対する継続的な関心や、長期的な視野を持った採用ができるようになります。

訪問看護の採用面接における「時間軸を変えた質問」には、下記のような質問項目が考えられます。

「今までの看護師としての経験を、訪問看護に取り入れることができるとしたら、具体的にどのような点を活かしたいですか?」


「看護師として働く上で得た経験の中で、特に重要だと感じるものは何ですか?それを、訪問看護においてどのように活かしたいですか?」


「看護師としてのキャリアを築いていく上で、今後訪問看護に取り組む上で意識するべきことは何だと思いますか?その中で、自分が貢献できる点は何だと感じますか?」


「看護師として働く中で、今まで達成したことの中で最も誇りに思うものは何ですか?その経験を、訪問看護においてどのように生かしたいと考えていますか?」


「看護師として働く中で、苦労した経験の中で一番大変だったことは何ですか?その中で自分が学んだことや成長した点は何だと思いますか?その経験を、訪問看護においてどのように生かしたいですか?」

訪問看護ステーションにとって、将来的に成長し続ける人材を採用することは重要であり、「時間軸を変えた質問」はその判断材料となります。

応募者の視点や思考過程を深く掘り下げる「立場を変えた質問」

応募者の視点や思考過程を深く掘り下げる「立場を変えた質問」

採用面接において、「その出来事は、当時の上司からどのように思われていたと思いますか?」のような質問を「立場を変えた質問」と言います。

「立場を変えた質問」には、相手の視点や思考過程を深く掘り下げる効果があります。このような質問は、相手がその出来事や状況を客観的に判断するのではなく、他者の視点や立場から考えることを促します。

訪問看護の採用面接における「立場を変えた質問」には、下記のような質問項目が考えられます。

「患者さんとのコミュニケーションでうまくいかなかった経験について、患者さんから見たらどのように映っていたと思いますか?」


「あなたが担当した患者さんから、どのような支援が必要だったと感じていたと思いますか?」


「あなたがチームリーダーだった場合、このような状況に遭遇したら、どのような対応を取ると考えますか?」


「あなたが管理者だった場合、今後の訪問看護サービスの改善点として何を提案しますか?」


「あなたが患者さんだった場合、どのような訪問看護師が良いと思いますか?」

このような「立場を変えた質問」によって、看護師の判断力や観察力、他者の視点を理解する能力などを深く理解することができます。

話した内容を整理し、相手に考える方向性を与える「焦点をあてる質問」

話した内容を整理し、相手に考える方向性を与える「焦点をあてる質問」

採用面接において、「これらの話の中で、一番重要だと感じることは、何でしょうか?」のような質問を「焦点をあてる質問」と言います。

面接中に話された内容が多岐にわたっている場合、「焦点をあてる質問」をすることで、話した内容を整理し、相手に自分自身の意見を深く考えるように促すことができます。

訪問看護の採用面接における「焦点をあてる質問」には、下記のような質問項目が考えられます。

「訪問看護の業務について、どのようなイメージをお持ちですか?その中で、自分がどのように貢献できると思いますか?」


「過去の経験から学んだことや成し遂げたことについてお話いただきましたが、それらの経験を活かして、訪問看護でどのように成長したいと思いますか?」


「訪問看護で働くために必要なスキルや資質は何だと思いますか?自分がどのようにそれらを身につけてきたか、具体的にお話いただけますか?」

「焦点をあてる質問」を使うことで、看護師の思考を整理し、自分自身の考え方を深く掘り下げることができます。

また、看護師が持つ価値観や考え方について理解することができ、その後の採用判断の参考にすることができます。

看護師の能力や経験をより深く理解することができる「構造化による質問」

看護師の能力や経験をより深く理解することができる「構造化による質問」

採用面接において、「そのことを象徴するようなエピソードを、ひとつ聞かせていただけますか?」のような質問を「構造化による質問」と言います。

「構造化による質問」は、特定の経験やエピソードに関するなど質問が構造化されているため、応募者は、詳細な情報を提供する必要があります。

「構造化された質問」を使うことにより応募者の能力や経験を評価することができます。

訪問看護の採用面接における「構造化された質問」には、下記のような質問項目が考えられます。

「患者さんとのコミュニケーションについて、どのようなエピソードがありますか?」


「経験した中で、一番印象に残ったエピソードは何ですか?」


「チーム医療における役割分担について、具体的なエピソードを教えてください。」


「難しいケアを要する患者さんへの対応について、経験した中で印象深かったエピソードを教えてください。」


「ケアプランの作成や評価について、実際に行ったことのあるエピソードを教えてください。」

これらの質問は、面接者の経験や能力を客観的に評価するだけでなく、具体的なエピソードを通して面接者の思考プロセスや判断力、コミュニケーション能力なども把握することができます。

また「構造化された質問」は、すべての応募者に同じ質問を投げかけることができるため、応募者間での優劣を判断する公正な評価が可能になります。

応募者の過去を理解する「退職理由に関する質問」

応募者の過去を理解する「退職理由に関する質問」

退職理由を面接で確認するのは、入社後に同じように退職しないか、再現性がないかを見極めるためです。

退職理由を、会社や他人のせいにしている場合や、やりたい仕事がコロコロ変わっている場合は、注意が必要です。

訪問看護の採用面接における「退職理由に関する質問」には、下記のような質問項目が考えられます。

「退職の決断を下すきっかけとなった出来事は何ですか?」


「その出来事について、どのような対応をしたか、またはできたか、教えてください。」


「退職を考えた時に、その後の自分のキャリアについて考えたことはありますか?どのように考えていましたか?」


「退職後の自分の目標や希望について、教えてください。」


「今後同じような状況があった場合、どのように対応したいと考えていますか?」


「前職での経験を活かせると感じる部分、それと逆に改善したいと感じる部分は何ですか?」


「今後のキャリアにおいて、訪問看護に興味を持った理由を教えてください。」

これらの質問を通じて、看護師が前職で退職した理由や今後のキャリアに対する希望・考え方などを深く掘り下げることができ、採用担当者がその看護師との適性を判断する手掛かりとなります。

注意すべき点として、応募者は、退職理由に関する質問に対して必ず回答を用意しているため、その回答から、さらに深く掘り下げていくことが重要です。

本音が出にくい場面ですが、表層的な情報収集で終わらないよう、会話していきましょう。

まとめ

今回は、面接という限られた時間の中で「人間性」や「性格」など見えにくい特徴をつかみ、訪問看護師としての特性を見極める質問テクニックについてお伝えしました。

人の本質を見極めるというのは、とても難しいものです。

看護師の採用の面接をおこなう訪問看護ステーションの管理者も日々苦労されていると思います。

理想的な人材は、履歴書だけでは判断できません。面接を通じて応募者の本質を見抜き、ミスマッチや早期離職を防ぐことも大切です。

今回ご紹介した質問テクニックや質問項目を実際の面接でご活用いただけますと幸いです。

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訪問看護は未経験であり自己資金もゼロでしたが、ある経営者さんとの出会いにより新規立ち上げの訪問看護ステーションで将来の独立を前提に管理者として働くことが決定しました。 現在年収600万円を得ながら経営ノウハウを習得し、3年後の独立、理想の訪問看護ステーション作りに邁進されています。

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