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訪問看護師に必要不可欠な“プロ意識”とは!?

プロ意識とは、仕事や職業に対して真摯に向き合い、自己の専門性を高め、責任感や使命感を持つことを指します。訪問看護においてもプロ意識を持つことはとても重要です。

本コラムでは、訪問看護師がどのようなプロ意識を持つべきなのか、病院で働いていた時とのプロ意識の違いやプロ意識を持つことの重要性やメリットなどについてお伝えします。

目次

プロの訪問看護師になるという意識を持つことの大切さ

プロの訪問看護師になるという意識を持つことの大切さ

これから訪問看護ステーションでの入職を考えている看護師の方々は、病院では当然プロの看護師として経験を積んできたと思います。

しかし、訪問看護がケアを実施する在宅は生活の場であり、病院のように、緊急体制、看護・医療器具、衛生材料が整っているわけではありません。

また、在宅医療は、多職種で力を合わせてつくりあげていくものであり、かかわる方も患者さんだけでなくご家族、主治医、ケアマネジャー、ホームヘルパーなど多岐にわたります。

当然、訪問看護ステーションにおいて看護師に必要とされる役割は、病院での勤務経験から得た「知識・スキル」だけでは成立しません。

病棟看護師から訪問看護ステーションに転職する際には、訪問看護の業務を理解した上で、プロの訪問看護師になるという意識を持つことがとても重要なのです。

病院にはない訪問看護師ならではのやりがいとは

病院にはない訪問看護師ならではのやりがいとは

訪問看護師としての仕事には、病院では味わえない多くのやりがいがあります。

一対一でかかわり、利用者の人柄・人生に触れられる

一対一のかかわりを持つことにより、利用者との信頼関係を築くことができます。この個別の関わりによって、利用者の人柄や人生に触れる機会が増えます。その人の家族構成や趣味、長年の生きざまなどを知ることで、より人間的な絆が生まれることでしょう。利用者が抱える悩みや喜びに寄り添いながら看護を提供することは、看護師としての特権であり、心温まる経験となることでしょう。

看護を実践して、直接、看護の評価が得られる

訪問看護師は、看護の実践において直接的な評価が得られる立場にあります。病院などの施設では、多くのスタッフが連携して患者さんをサポートしますが、訪問看護師は一人でケアを行うことが多いため、自身の看護スキルや判断力が日々試されることでしょう。その結果、自己成長や看護力の向上を実感することができます。

看護の本質をじっくり追及できる

訪問看護師は時間をかけて利用者のニーズをじっくりと追求できる環境にあります。急な忙しさや混雑といった制約が少なく、患者さんとゆっくり向き合うことができるため、看護の本質に対して深く理解を深めることが可能です。継続的な訪問により、利用者の健康状態や生活における変化にも目を配ることで、より適切な看護を提供できるでしょう。

介護予防から高度医療まで幅広くかかわれる

訪問看護師は介護予防から高度医療まで幅広い分野にかかわることができます。慢性疾患やリハビリケア、終末期のケアなど、様々な状況に対応することが求められます。そのため、専門的な知識や技術を幅広く磨くことができる上、様々な場面で患者さんの生活の質を向上させることができるでしょう。

訪問看護を実践することにより事業を経営する楽しさを味わうこともできる

訪問看護を実践することによって、経営面での楽しさを味わうこともできます。訪問看護は、ケアの提供先が利用者の自宅や施設となるため、組織としての事業運営やスケジュール調整など、看護業務にとどまらず経営面にも関わることがあります。経営スキルの向上や新しいケアサービスの提供を通じて、地域の医療や介護の充実に貢献する喜びを感じることでしょう。

訪問看護師としてのやりがいは、多岐にわたるスキルと経験を磨くことができること、利用者との深いつながりを築くこと、そして地域の医療・介護に寄与することができることにあります。その一方で、個々の利用者のニーズに応えるためには責任と努力が求められることも忘れてはなりません。

訪問看護師がプロ意識を持たなければならない理由

訪問看護師がプロ意識を持たなければならない理由

訪問看護師がプロ意識を持つ必要性は、

訪問看護師に求められるプロ意識は、彼らが自らを看護のプロフェッショナルとして認識し、その職務に対して高い責任感や使命感を持つことです。

たとえ初めての訪問看護業務であっても利用者から見た場合、自宅での看護ケアを担当する専門家として信頼し、身体の健康や生活に直接影響を与える役割を期待します。

プロ意識を持ち、丁寧で適切な看護ケアを提供する姿勢は、利用者や家族に安心感を与え、信頼を築く上で重要です。

初めての訪問看護であっても、プロ意識を持ち、自己成長に努める姿勢を持つことで、新たな環境での看護ケアに対応し、信頼されるプロの看護師としての立場を築くことができます。

訪問看護師に求められるプロ意識の5つの構成要素

訪問看護師に求められるプロ意識の5つの構成要素

次に訪問看護師のプロ意識を構成するために必要となる5つ要素をみていきます。

(1)責任感

訪問看護師は、利用者の健康や生活に関わる重要な役割を担っています。そのため、自らの仕事に対して責任感を持ち、信頼性のある看護ケアを提供することが求められます。利用者やその家族に対して約束を守り、安心してケアを受けられるよう心掛けることが重要です。

(2)倫理観

訪問看護師は、患者さんや利用者のプライバシーや人権を尊重し、倫理観を持って看護ケアを提供する必要があります。倫理的な判断を行い、患者さんの意向を尊重する姿勢が大切です。

(3)専門知識

訪問看護師は、様々な状況に適応できるよう幅広い専門知識を持つことが必要です。慢性疾患の管理、リハビリケア、終末期のケアなど、さまざまな分野に対応できるように学び続けることが重要です。

(4)成長意欲

プロ意識を持つ訪問看護師は、常に自己成長を追求し、新しい知識やスキルの習得に積極的に取り組みます。継続的な学びと向上心を持ち、自己啓発に努めることで、より高度な看護ケアを提供できるようになります。

(5)仕事への熱意と誇り

訪問看護師は、自分の仕事に誇りを持ち、患者さんや利用者に対して熱意を持って接することが大切です。自身の専門職としての役割を理解し、看護の重要性を自覚することで、やりがいや喜びを感じながら仕事に取り組むことができます。

これらの要素が組み合わさることによって、訪問看護師はプロ意識を発揮し、利用者に寄り添った高品質な看護ケアを提供することができるでしょう。

訪問看護師がプロ意識を持つことのメリット

訪問看護師がプロ意識を持つことのメリット

訪問看護師がプロ意識を持つことには、以下のようなメリットがあります。

利用者や地域、スタッフからの信頼性が高まる

プロ意識を持つ訪問看護師は、利用者やその家族、地域の人々から信頼されやすくなります。責任感を持ち、倫理的な看護ケアを提供する姿勢は、利用者に安心感を与えることでしょう。また、チーム内の他のスタッフや関係機関との連携もスムーズになり、信頼関係を築くことができます。

自発的にスキルアップに取り組むことができる

プロ意識を持つ訪問看護師は、自己成長を重視し、専門知識や技術の向上に積極的に取り組みます。継続的な学習や研修への参加、新しい看護手法や治療法の習得などに意欲的に取り組むことで、より高度な看護ケアを提供できるようになります。これは利用者へのサービス向上に繋がるだけでなく、自身のスキルや知識を高めることで自己満足感や達成感も得られます。

看護師として自分自身の可能性を広げることができる

プロ意識を持つ訪問看護師は、常に自己向上を追求し、自らのスキルや能力を高めていく姿勢を持ちます。このような姿勢により、看護師としての自分自身の可能性を広げることができます。新しい経験や挑戦を通じて成長し、さまざまな分野で活躍するチャンスを手にすることができるでしょう。また、プロ意識を持つ看護師は自己評価が高まり、自信を持って看護の役割を果たすことができます。

これらのメリットは、訪問看護師がプロ意識を持つことによって、自身のキャリア発展だけでなく、利用者や地域の健康への貢献にもつながると言えます。

訪問看護師としてのプロ意識が高い人の特徴

訪問看護師としてのプロ意識が高い人の特徴

では、訪問看護師としてのプロ意識が高い人は、どのような特徴を持っているのでしょうか。

1.オーナーシップを発揮して仕事に取り組む

プロ意識が高い訪問看護師は、自らの仕事に対して責任を持ち、自己の役割を真剣に受け止めます。問題が発生した際には逃げずに解決策を見つける努力をし、チーム内での協力や連携を図りながら問題解決に取り組む姿勢が見られます。

2.建設的な質問や提案を行う習慣がある

プロ意識の高い訪問看護師は、常に自己のスキルや知識を向上させるために、建設的な質問や提案を行います。自己向上への意欲があり、周囲の意見や知見を尊重し、より良い看護ケアを提供するために探求心を持ちます。

3.職務の優先順位を意識する

多忙なスケジュールの中でも、プロ意識の高い訪問看護師は職務の優先順位を理解し、効率的に仕事を進める能力があります。緊急性の高いケアを適切に処理し、重要なタスクを優先的に対応することで、効果的なケアを提供します。

4.自身の目標や役割にコミットする

プロ意識が高い訪問看護師は、自身の目標や役割に真摯に向き合います。患者さんへのサービス向上やケアの質の向上を目指し、目標達成に向けて努力します。また、チームとしての役割や責任を果たすために協力し、全体の目標に貢献します。

5.ステーションの顔としての自覚を持つ

訪問看護ステーションにおける代表者として、プロ意識の高い訪問看護師は自身の行動や言動に注意し、ステーションのイメージを保つ努力をします。地域の利用者や関係機関とのコミュニケーションを大切にし、信頼を築くことを意識しています。

6.周囲の人に対して敬意を払う

プロ意識の高い訪問看護師は、仕事においてだけでなく、人間関係においても敬意を払います。利用者や家族、チームメンバー、他のヘルスケアプロフェッショナルに対して尊重し、協力と信頼の関係を築くことが大切だと理解しています。

7.常に新しい知見や情報をキャッチアップし続けている

プロ意識の高い訪問看護師は、看護の分野における最新の情報や技術に対して常に関心を持ち、積極的に学び続けます。専門性を高めることで、より質の高い看護ケアを提供することができると認識しています。

これらの特徴を持つ訪問看護師は、より高いプロ意識を持ちながら利用者へのケアを提供し、地域の健康支援に貢献することができます。また、プロ意識の高い看護師は組織やチームのリーダーシップを発揮し、チーム全体の成果を高めることも期待されます。

経営者、管理者が訪問看護師のプロ意識を高めるために必要な方法とは

経営者、管理者が訪問看護師のプロ意識を高めるために必要な方法とは

さいごに経営者、管理者が訪問看護師のプロ意識を高めるために必要な方法についてお伝えします。

社外への発信やアウトプットの機会を設ける

経営者や管理者は、訪問看護師に対して社外への発信やアウトプットの機会を提供します。例えば、訪問看護師の活動や実績をホームページのメンバー紹介やブログ、SNSなどで公開し、他のプロフェッショナルとの交流や情報共有の場を提供します。これにより、訪問看護師が自分の仕事に対する自信を持ち、プロ意識を高めるきっかけとなります。

社内における人材の定義やロールモデルを提示する

経営者や管理者は、訪問看護師に対して明確な人材の定義やロールモデルを提示します。具体的な目標や期待する行動・態度を明確にし、プロ意識の高い訪問看護師の姿を示すことで、自らの目指す姿を明確にする助けとなります。

自己啓発の支援を整備する

経営者や管理者は、訪問看護師の自己啓発を支援するための仕組みを整備します。訪問看護師が自己向上のために必要な資料や情報にアクセスしやすくしたり、専門的な研究活動や学会参加を奨励するなどのサポートを提供します。

資格取得や支援制度を設ける

経営者や管理者は、訪問看護師が専門性を高めるために資格取得を目指す際に支援する制度を設けます。例えば、資格取得に必要な費用や研修の費用を一部または全額補助する制度を用意したり、試験休暇の取得をサポートすることで、訪問看護師のモチベーションを高めます。

職種や専門性に合わせた研修の実施

経営者や管理者は、訪問看護師の職種や専門性に合わせた研修プログラムを定期的に実施します。訪問看護師が最新の知識や技術を身につけ、より質の高い看護ケアを提供できるようにするための教育環境を整えることが重要です。

これらの方法を取り入れることで、経営者や管理者は訪問看護師のプロ意識を高め、組織全体のレベルの向上に貢献することができます。訪問看護師が自己の成長にコミットし、仕事に対して高いモチベーションを持つことで、利用者への質の高いケアが提供され、組織の信頼性が向上するでしょう。

まとめ

訪問看護師に求められるプロ意識は、利用者の健康と生活に深く関わる重要な要素です。病院とは異なる環境での看護ケアを担う訪問看護師にとって、プロの意識を持つことは欠かせない価値ある心構えです。

プロ意識の根底には、常に専門知識を高め、成長意欲を持ち続ける姿勢があります。自らのスキルアップに努めることで、利用者のニーズに的確に応えることができ、訪問看護師としての専門性を高めることができます。さらに、仕事への熱意と誇りを持つことで、利用者や地域に対して真摯なサービスを提供し、信頼を築くことができるのです。

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いろいろナースから生まれた看護師の独立事例を冊子にまとめました。岩田看護師(34才女性)は、総合病院に勤めながら「看護師が働き続けられる職場を作りたい」と訪問看護での独立を志望。

訪問看護は未経験であり自己資金もゼロでしたが、ある経営者さんとの出会いにより新規立ち上げの訪問看護ステーションで将来の独立を前提に管理者として働くことが決定しました。 現在年収600万円を得ながら経営ノウハウを習得し、3年後の独立、理想の訪問看護ステーション作りに邁進されています。

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