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【令和4年度改定対応】訪問看護の精神科重症患者支援管理連携加算(医療保険)

精神科重症患者支援管理連携加算とは、長期入院後の退院患者や入退院を繰り返す症状が不安な患者に対して、訪問看護ステーションの保健師、看護師、准看護師又は作業療法士が、保険医療機関と連携して訪問看護をおこなった場合に算定できる加算です。

平成30年4月の改定で「精神科重症患者早期集中支援管理連携加算」から「精神科重症患者支援管理連携加算」に内容と名称が変更されました。

また、令和4年度の診療報酬改定では、共同カンファレンスの要件が見直されました。

今回は、「精神科重症患者支援管理連携加算」について届出基準、対象者、算定要件、チームカンファレンス開催時の留意点等についてお伝えします。

精神科重症患者支援管理連携加算とは

精神科重症患者支援管理連携加算は、長期入院後の退院患者や入退院を繰り返す病状が不安定な患者に対して、利用者の在宅療養を担う医療機関と連携して支援計画に基づき、定期的な訪問看護を行った場合に適用される加算です。

この加算を算定するには、届出基準※を満たし、地方厚生(支)局への届出が必要です。ただし、医療機関と特別な関係がある場合は、この加算を算定することはできません。

精神科重症患者支援管理連携加算の届出基準は、以下のとおりです。

精神科重症患者支援管理連携加算の届出基準

(1)精神科訪問看護基本療養費の届出を行っている訪問看護ステーションであること


(2)当該訪問看護ステーションが24時間対応体制加算の届出を行っていること、または精神科在宅患者支援管理料2を算定する利用者の主治医が属する保険医療機関が24時間の往診もしくは精神科訪問看護 指導を行うことができる体制を確保していること。

精神科重症患者支援管理連携加算の算定額

精神科重症患者支援管理連携加算の算定額は、以下の通りです。月に1回に限り算定できます。

精神科在宅患者支援管理料2のイを算定する利用者に定期的な訪問看護を行う場合 8,400円/月
精神科在宅患者支援管理料2のロを算定する利用者に定期的な訪問看護を行う場合 5,800円/月

精神科重症患者支援管理連携加算の算定対象者

(1)精神科在宅患者支援管理料2のイを算定する利用者

精神科在宅患者支援管理料2のイを算定する利用者は、以下のすべてに該当する方になります。

ア:1年以上の入院歴を有する者、措置入院または緊急措置入院を経て退院した患者で、都道府県等が精神障害者の退院後支援に関する指針を踏まえて作成する退院後支援計画に基づく支援期間にある患者、または入退院を繰り返す者。

なお、入退院を繰り返す者については、直近の入院が措置入院、緊急措置入院、または医療保護入院であり、かつ当該直近の入院の入院日より起算して過去3か月以内に措置入院、緊急措置入院、または医療保護入院をしたことのある者に限る。


イ: 統合失調症、統合失調症型障害、または妄想性障害、気分(感情)障害、または重度認知症の状態で、退院時または算定時におけるGAF尺度による判定が40以下の者。

なお、ここでの「重度認知症の状態」は、「認知症高齢者の日常生活自立度判定基準」のランクMに該当することを指します。ただし、JCS (Japan Coma Scale) でⅡI-3 (または30) 以上または GCS (Glasgow Coma Scale) で8点以下の状態にある者は除外されます。

(2)精神科在宅患者支援管理料2のロを算定する利用者

精神科在宅患者支援管理料2のロを算定する利用者は、以下のすべてに該当する方になります。

① ひきこもり状態または精神科の未受診もしくは受診中断等を理由とする行政機関等の保健師その他の職員による家庭訪問の対象者。


② 行政機関等の要請を受け、精神科を標榜する医療機関の精神科医が訪問し診療を行った結果、計画的な医学管理が必要と判断された者。


③ 当該管理料を算定する日においてGAF尺度による判定が40以下の者。

精神科重症患者支援管理連携加算の算定要件

精神科重症患者支援管理連携加算の算定要件は、以下のとおりになります。

令和4年度の改定により、 共同カンファレンスの要件については、 精神科在宅患者支援管理料と同様の見直しがされました。

(1)精神科在宅患者支援管理料2の算定対象となる利用者については、週2回以上の精神科訪問看護が実施され、精神科在宅患者支援管理料2の算定対象となる利用者については、月2回以上の精神科訪問看護が実施されます。

医療機関が行う精神科訪問看護指導(作業療法士または精神保健福祉士による場合に限る)が実施されている場合は、その回数を要件となる訪問回数に含めても差し支えません。


(2)医療機関と連携して設置された専任のチームには、保健師、看護師、作業療法士、または精神保健福祉士のいずれか1名以上が参加が必要になります。

また緊急時に円滑な対応ができるよう、連携する医療機関との定期的なカンファレンスのほか、あらかじめ利用者またはその家族等の同意を得て、当該利用者の病状、治療計画、直近の診療内容等、緊急対応に必要な診療情報について随時提供を受けていることが必要です。


(3)当該加算のイの算定にあたっては、専任のチームによるカンファレンス(以下「チームカンファレンス」と呼びます)を週1回以上開催し、その中で、2月に1回以上は保健所または精神保健福祉センター等と共同して会議(以下「共同カンファレンス」と呼びます)を開催します。

口については、チームカンファレンスを月1回以上開催し、必要に応じて共同カンファレンスを行います。なお、連携する医療機関が保健所または精神保健福祉センター等に情報提供および報告を行っている場合においては、共同カンファレンスに係る要件を満たすものとして差し支えません。

チームカンファレンス等開催時の留意点

チームカンファレンスおよび共同カンファレンスの開催に当たっては、以下の点に留意が必要です。

(1)チームカンファレンスおよび共同カンファレンスでは、利用者に関する診療情報を共有し、支援計画の作成と見直し、具体的な支援内容、訪問日程の計画、および支援の終了時期などについて協議を行います。


(2)可能な限り利用者またはその家族等が同席することが望ましい。


(3)支援計画の内容については、利用者またはその家族等へ文書による説明を行い、説明に使用した文書を交付します。


また、カンファレンスの要点と参加者の職種と署名を看護記録に記載し、説明に使用した文書の写しを添付します。


(4)当該加算において、チームカンファレンスおよび共同カンファレンスは、ビデオ通話が可能な機器を用いて実施した場合でも算定可能です。

まとめ

今回は、精神科重症患者支援管理連携加算について届出基準、対象者、算定要件、チームカンファレンス開催時の留意点等についてお伝えしました。

本記事が訪問看護事業に従事される方や、これから訪問看護事業への参入を検討される方の参考になれば幸いです。

※本記事は、作成時の最新の資料や情報をもとに作成されています。詳細な解釈や申請については、必要に応じて最新情報を確認し、自治体等にお問い合わせください。

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