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どこの地域で「訪問看護ステーション」を開業すると安全に安定成長できるのか

こんにちは、「いろいろナース」の看護師の桃井里奈です。

日本は、超高齢化社会に突入しており、高齢者の割合も年々増加しています。近年は在宅療養を望まれる方が増え、厚生労働省の調査によると国民の約7割が「自宅で最期を迎えたい」と望まれています。

参照元:厚生労働書「平成29年度 人生の最終段階における医療に関する意識調査報告書」

国が在宅療養を推進していることもあり訪問看護ステーションの需要は、年々高まる一方です。また全国的に需要があるため好きな場所で事業を始めることが可能です。

しかし、開業エリアによっては、競合となる他の訪問看護ステーションが存在していたり、サービスを提供するご利用者様自体が少なかったりする場合もあります。

そこで、今回のコラムでは、どこの地域で「訪問看護ステーション」を開業すると安全に安定成長できるのかについての情報をお届けしたいと思います。

「訪問看護ステーション」は、ご利用者の増員と看護師の増員で成長します

「訪問看護ステーション」は、ご利用者の増員と看護師の増員で成長します

看護師が訪問看護ステーションで独立・起業する際、場所選びは重要なポイントのひとつです。

「訪問看護ステーション」は、①ご利用者の増員と②看護師の増員で成長します。ですので、場所選びは両者を慎重に検証していく必要があります。

①ご利用者の増員が有利な地域は

「訪問看護ステーション」は主に在宅で要介護または要支援認定を受けた方、特に75歳以上の後期高齢者が多く利用します。

次の表をご覧ください。

厚生労働省「在宅医療・介護の推進について」在宅医療・介護に係る背景の表

参照元:厚生労働省「在宅医療・介護の推進について」

こちらは、都道府県別の2010年及び2025年の75歳以上高齢者人口(倍率)の表です。

この表によると、2010年から2025年に高齢化が伸びる都道府県は、

第1位が埼玉県 2位千葉県 3位神奈川県 4位大阪府 5位愛知県 6位東京都となります。

高齢者の伸び率が上位6位のエリアでの「訪問看護ステーション」起業でしたら、今後ご利用者様が増えていくことは間違いはなく、事業の安定的な成長が期待できます。

②看護師の増員が有利な地域は

訪問看護ステーションを安定的に成長させていくためには、ご利用者様の獲得と平行して看護師さんの継続的な採用・増員が不可欠にになります。

では、看護師の採用・増員に有利な地域は、どこなのかを見ていきたいと思います。

次のグラフをご覧ください。

都道府県別の看護師の有効求人倍率のグラフ

参照元:日本看護協会「2020年度「ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人・就職に関する分析」 結果」

こちらは、都道府県別の看護師の有効求人倍率を表しています。わかりやすく言うと「ひとりの看護師に対して何社が求人しているか」を表したグラフになります。

この有効求人倍率が低い都道府県が採用しやすいということになります。

全国平均2.05倍を下回る地域は、

北海道1.49倍、青森県1.76倍、岩手県1.65倍、宮城県1.84倍、埼玉県1.98倍、千葉県1.67倍、東京都1.36倍、神奈川県1.76倍、長野県1.57倍、広島県1.31倍、香川県1.16倍となります。

「訪問看護ステーション」の独立・起業が安全な地域は?

上記①②の数値をもとにすると、ご利用者獲得がしやすく看護師さんの採用が比較的有利な地域は、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県となります。

松戸市矢切 江戸川上空から都心方向を望む写真

新規参入する事業所の状況や、都道府県の中でもさらに市町村を絞った場合なども検証する必要はありますが、まずは、第一次情報としてご参考ください。

どうしても今住んでいる地元でなければ「訪問看護での独立起業」は考えられない…と考えている看護師もいらっしゃると思いますが、経営者として事業を成長させていくには、商圏調査は、とても重要です。

訪問看護ステーションは、今後も需要拡大が見込まれていますので、まずは有利な地域で開業をスタートさせ、後にご自身の希望エリアでの展開を考えるのも方法の一つではないでしょうか。

さいごに

訪問看護ステーションに関する事実や知識を得ていくうちに、独立起業で成功できる方法やイメージが鮮明になってきて、新しい扉が開けていきます。

また、今はお金がないけど独立起業を目指したい看護師でも、最短で独立できる方法もあります。(こちらは、次回以降のコラムで紹介する予定です。)

いろいろナースでは、これからも「訪問看護ステーション」の独立起業に関するお役立ち情報をお届けします。

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自己資金ゼロからの独立事例ダウンロード

いろいろナースから生まれた看護師の独立事例を冊子にまとめました。岩田看護師(34才女性)は、総合病院に勤めながら「看護師が働き続けられる職場を作りたい」と訪問看護での独立を志望。

訪問看護は未経験であり自己資金もゼロでしたが、ある経営者さんとの出会いにより新規立ち上げの訪問看護ステーションで将来の独立を前提に管理者として働くことが決定しました。 現在年収600万円を得ながら経営ノウハウを習得し、3年後の独立、理想の訪問看護ステーション作りに邁進されています。

無料でダウンロードできますので、訪問看護での独立にご興味のある方は、是非この機会にご一読ください。

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