訪問看護ステーションを開業したいと思うものの、「訪問看護ってどうやって収入を得ているのだろう?」と思う看護師もいるのではないでしょうか?
訪問看護では、主に介護保険から支払いが行われます。この記事では、訪問看護ステーションの主な収入源である公的介護保険について解説します。
介護保険はいつできたの?
介護保険が創設されたのは2000年。2023年現在で、およそ20年以上運用されてきた制度です。
介護保険制度ができる前は、介護のための公的な保険はなく、医療保険でまかなうか、家族が経済的負担を負っていました。
しかし、社会の高齢化や核家族化などに伴い、家族だけで介護を担うのは難しくなりました。そこで、社会全体で高齢者を支えるために介護保険制度ができたのです。
介護保険の基本的な考え方とは
介護保険制度には「基本的な考え方」が3つあります。
1. 自立支援
2. 利用者本位
3. 社会保険方式
それぞれの考え方について解説します。
(1)自立支援
介護を要する高齢者の身の回りの世話をするということではなく、高齢者の自立を支援することを理念としています。
(2)利用者本位
さまざまな保健医療サービス、 福祉サービスから利用者が選択肢、総合的にサービスを受けられる制度です。
(3)社会保険方式
給付と負担の関係な社会保険方式を採用しています。社会保険方式とは、納められた保険料が主な財源になっている制度です。
介護保険は誰が使えるの?
介護保険を利用できるのは、介護保険の被保険者です。
介護保険の被保険者とは、介護保険に加入している人のことです。
ちなみに介護保険の保険者は、全国の市町村や、東京23区といった特別区になります。
介護保険の被保険者には、第1号被保険者と第2号被保険者があります。
第1号被保険者とは、65歳以上の人です。原因は問わず、要介護・要支援認定を受けたときに介護保険を使うことができます。
第2号被保険者とは、40歳から64歳の被保険者のことです。加齢に伴う特定の疾病が原因で要介護・要支援認定を受けたときに、介護保険を使うことができます。
介護保険料は誰が支払うの?
介護保険料を納めるのは、40歳以上の人です。
介護保険制度には
「誰でも年を取り、加齢や病気で介護が必要となる可能性がある」
「家族が介護が必要になるかもしれない」
という前提があるため、介護が必要になる可能性の高い40歳以上の人が保険料を納めることになっています。
介護保険の基本的な考え方を説明しました。次の記事では、介護保険の仕組みについて解説します。
訪問看護で収益を得る仕組みを知りたい方は、いろいろナースまでお気軽にお問い合わせください。