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在宅での「看取り」を支える訪問看護ステーションに求められる役割や心構え

日本では人口のピークを迎えた2008年を境に緩やかな人口減少社会に突入しました。しかしながら、高齢化の急速な進展に伴い死亡者数も増加、2000年には約96万人だった死亡者数は、2017年時点で約134万人に増加し、2030年には約160万人という「多死社会」が到来すると言われています。

このような状況下で、安心して最期の時を迎える「看取り」の場が不足しており、社会全体の大きな課題となっています。

今回は、これから訪問看護ステーションの入職を考えている看護師さんに向けて、在宅での「看取り」を支える訪問看護ステーションの役割、ターミナルケアと終末期ケアにおける訪問看護師の仕事についてお伝えします。

ターミナルケアと終末期ケアの違い

訪問看護師は、自宅で療養している患者さんの健康管理や看護ケアを行う専門職ですが在宅看取りにおいても訪問看護師は、重要な役割を担います。

最初に訪問看護から提供される在宅でのターミナルケアと終末期ケアの違いについてお伝えします。

ターミナルケアと終末期ケアは、似たような用語であり、混同されることがありますが、異なる概念です。

ターミナルケアは、命が尽きるまでの期間において、積極的に症状の改善や治療を行う医療・看護ケアのことを指します。

つまり、ターミナルケアは、末期疾患であっても、治療の可能性が残されている場合に行われます。治療目的により、薬物療法、放射線療法、手術などが行われる場合があります。

一方、終末期ケアは、末期疾患による症状の緩和を中心に、生活全般の支援を行うケアのことを指します。

つまり、治療や回復を目指すことはなく、患者さんの安楽死や穏やかな死を支援するための医療・看護ケアを提供することが目的となります。症状緩和のための疼痛管理や呼吸管理、胃ろう管理、心理社会的なサポートや家族支援などが行われます。

つまり、ターミナルケアは、末期疾患でも治療・回復を目指して積極的な医療・看護ケアを提供することで、生命を維持することが目的となります。

一方、終末期ケアは、末期疾患による患者さんの苦痛を緩和し、穏やかな死を支援することが目的となります。

在宅看取りにおける訪問看護の役割

在宅看取りにおける訪問看護の役割

次に在宅看取りにおける訪問看護の役割についてみていきます。

(1)健康状態の評価やモニタリング

訪問看護師は、患者さんの健康状態を評価し、必要に応じて医師や他の医療従事者と協力して治療計画を立てます。また、定期的なモニタリングを行い、状態の変化を追跡します。

(2)看護ケアの提供

訪問看護師は、患者さんの日常生活における健康管理や医療ケアを支援します。具体的には、薬の管理、傷口の処置、点滴の管理、バイタルサイン(体温、脈拍、血圧)の測定などがあります。

(3)患者さんや家族のサポート

訪問看護師は、患者さんや家族の心理的・社会的なニーズにも対応します。例えば、療養生活におけるストレスや孤独感の緩和、家族の介護負担の軽減、医療に関する情報提供などがあります。

(4)医療連携の調整

訪問看護師は、患者さんと医療機関との間で情報のやりとりを行い、連携を調整します。また、患者さんが退院後の療養生活をスムーズに進めるために、医療機関や地域の医療・福祉サービスなどとの調整も行います。

以上が、訪問看護師の在宅看取りにおける主な役割です。

在宅看取りにおいて、訪問看護師が患者さんや家族のサポートを行うことで、患者さんが自宅で快適な療養生活を送ることができるようになります。

ターミナルケアや終末期ケアにおける訪問看護のリハビリの役割

訪問看護ステーションは、看護ケアだけでなく、療法士によりリハビリも提供します。

ターミナルケアや終末期ケアにおける訪問看護のリハビリの役割

次にターミナルケアや終末期ケアにおける訪問看護のリハビリの役割についてみていきます。

ターミナルケアや終末期ケアにおけるリハビリテーションの役割は、患者さんの生活の質を改善することを目的として、症状の緩和や身体機能の維持・向上などを支援することにあります。

機能訓練の提供

訪問療法士は、患者さんの身体状況や生活状況を評価し、リハビリの必要性がある場合には、機能訓練を提供することがあります。たとえば、歩行訓練、筋力トレーニング、呼吸器トレーニング、認知症の場合には認知機能トレーニングなどがあります。

痛みの緩和

痛みは、末期疾患においては非常に重要な問題となります。訪問看護師は、痛みを緩和するために、痛みの原因や程度を評価し、適切な疼痛管理を行います。また、身体的な痛みだけでなく、心理的な苦痛や社会的な問題にも対応することが必要です。

患者さんや家族の支援

患者さんや家族の支援を行うことも重要な役割となります。患者さんや家族の心理的・社会的なストレスを軽減し、患者さんが望む最期の時間を過ごせるようにサポートすることが必要です。

家庭環境の改善

患者さんが自宅で過ごす場合には、家庭環境の改善を行うことも重要です。たとえば、車椅子の配置、バリアフリーの設置、介護用品の提供などがあります。

このように、訪問看護は、ターミナルケアや終末期ケアにおいて、患者さんや家族のニーズに合わせたリハビリテーションを提供し、最期まで快適な生活を送るためのサポートを行います。

看取りやターミナル、終末期のケアにおける訪問看護師のやりがい

では、訪問看護師側からみて在宅での看取りやターミナル、終末期のケアとは、どのようなものなのでしょうか。

看取りやターミナル、終末期のケアにおける訪問看護師のやりがい

実は、看護師としての力を遺憾なく発揮でき、自身の成長、スキルアップ、やりがいを感じられる仕事でもあります。

患者さんや家族の支援に貢献できる

ターミナルケアや終末期の患者さんやその家族にとって、訪問看護師が提供する支援は非常に重要です。

訪問看護師は、患者さんや家族が抱える悩みや困難に寄り添い、彼らが最期まで安心して過ごせるように支援することができます。

そのような支援が役に立ったという感謝の言葉や、患者さんの笑顔を見ることができることが、訪問看護師のやりがいの一つとなります。

緩和ケアのスキルアップにつながる

ターミナルケアや終末期のケアにおいては、症状緩和が非常に重要です。訪問看護師は、緩和ケアに必要なスキルを磨くことができます。

たとえば、痛みや呼吸の苦しさを和らげる方法や、心理的なケアの方法などがあります。これらのスキルを習得し、患者さんの症状緩和に貢献できることが、訪問看護師のやりがいの一つとなります。

職務における成長ややりがいの実感できる

訪問看護師は、医師や看護師、介護職員などと協力しながら、患者さんや家族を支援することになります。その中で、多くのチャレンジや問題解決を経験することができます。

また、患者さんや家族と長期間接することができるため、人間関係の構築やコミュニケーションスキルの向上など、職務における成長ややりがいを感じることができます。

このように、ターミナルケアや終末期のケアには、看護師としての看護観ややりがいを深めることができる仕事と言えるのではないでしょうか。

訪問看護師が注意すべきこと

在宅における看取りやターミナル、終末期は、ご利用者(患者)ご家族にとっては、心身共につらい状況になります。

在宅における看取りやターミナル、終末期は、ご利用者(患者)ご家族にとっては、心身共につらい状況になります

訪問看護師にも以下の点で細心の注意が求められます。

患者さんや家族とのコミュニケーション

患者さんや家族とのコミュニケーションは非常に重要です。訪問看護師は、患者さんや家族と親密な関係を築くことができますが、同時に、適切な距離感を保つことも大切です。

また、患者さんや家族の感情に寄り添い、適切なアドバイスや情報提供を行うことが求められます。

症状緩和ケア

症状緩和は、ターミナルケアや終末期のケアにおいて非常に重要な役割を担っています。訪問看護師は、患者さんの症状を適切に評価し、必要な処置やケアを提供することが求められます。ただし、薬剤の適切な投与量や使用方法、症状の変化に応じた対応などにも注意が必要です。

安楽死や延命治療に関する問題

安楽死や延命治療に関する問題は、ターミナルケアや終末期のケアにおいて、非常に難しい問題となります。訪問看護師は、患者さんや家族との話し合いを通じて、適切な治療方針を決定することが求められます。ただし、これは医師の判断に基づくことが必要であり、訪問看護師は医師とのコミュニケーションや連携が重要です。

患者さんや家族のプライバシー

ターミナルケアや終末期のケアにおいて、患者さんや家族のプライバシーを尊重することが必要です。訪問看護師は、患者さんや家族からの情報を適切に扱い、情報漏洩を防止するために注意が必要です。

まとめ

今回は、在宅での「看取り」を支える訪問看護ステーションの役割、ターミナルケアと終末期ケアにおける訪問看護師の仕事についてお伝えしました。

内閣府が行った「高齢者の健康に関する意識調査(平成19年)」によると、「自宅で最期を迎えたい」と考えている人は多く、約60%にも上っています。

訪問看護ステーションでは、医師の指示に従い、ご自宅で最期を迎えられる方の肉体的・精神的な苦痛を軽減し、尊厳を保ちながら生活を支援することで、その方らしい穏やかな最期を迎えられるようサポートしています。

これから到来する日本の「多死社会」に向けて多くの看護師が訪問看護ステーションでの仕事に興味を持っていただけると幸いです。

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保険外美容医療での看護師独立ストーリー

石原看護師は、約1年前に美容エステと美容医療を組み合わせた独自メニューを提供する美容サロンを自宅で開業されました。
週に2回はクリニックに勤務しながら、子育てや家事と両立できるサロン運営を軌道に乗せています。

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