在宅医療ドクターズコラム(17)計画的に美容を進める“逆算式美容”の考え方

こんにちは、恵比寿こもれびクリニックの院長、西嶌暁生です。

人生100年時代と呼ばれる社会において、「笑顔で自分らしく、活き活きと自立して生きる」ためには「健康」が不可欠です。

このコラムでは、在宅の現場で日々奮闘している訪問看護師の皆様に向けて、時間や労力、コストをかけることなく、在宅でも手軽に始められる「健康・美容増進のコツ」をご紹介していきたいと思います。

本日は、計画的に美容を進める“逆算式美容”の考え方についてお伝えします。

「健康」と「美容」の目標設定の違い

「健康」と「美容」の目標設定の違い

「健康」と「美容」は、私たちの生活において密接に関連する概念ですが、その目標設定に大きな違いがあります。

「健康」に関する目標は、一般的に長期的視点で設定されます。例えば、がん治療における「5年生存率」のように、数年後、あるいはそれ以上の未来を見据えた目標が一般的です。

つまり、端的にいえば、健康のためにすることは、「健康寿命をいかに伸ばすか」という目的に集約されるということです。

一方、「美容」は、より短期的で視覚的な変化を追求する傾向があります。

外見に関することなので、「短期間で肌がきれいになる」「痩せる」など、すぐに効果を実感したい!という願望が強いのです。

そのため、美容に関する目標は、数週間や数ヶ月といった比較的短いスパンで設定されることが多く、「見た目を良くする」という具体的な目標に集約されます。

計画的に美容を進める“逆算式美容”という考え方

計画的に美容を進める“逆算式美容”という考え方

といって、やみくもに美容を始めるのは賢明とはいえません。

私がお勧めしたいのは、具体的な目標を立てて、計画的に美容を進める「逆算式美容」という考え方です。

まず、「何を達成したいか」という目的を明確にしましょう。

「頬のシミを消したい」

「目の下のたるみを改善したい」

「肌のトーンを明るくしたい」

など、現在気になっている肌の悩みを具体的に言葉にしてみましょう。

これらの「悩み」が「どう変化することで解決になるか」を具体的にイメージしてください。

現在気になっている肌の悩みを具体的に言葉にしてみましょう。

次に、「いつまでに」という目標を設定します。

もちろん症状によりけりではありますが、肌の悩みを改善したい場合は、肌のターンオーバー周期を目安にするのがおすすめです。

一般的に、肌の細胞は約1ヶ月で生まれ変わると言われています。そのため、35歳以上の方であれば40日、35歳以下の方であれば28日を最初の目標とするのがおすすめです。

このサイクルを1回終えた時点で、自分の肌にどのような変化があったのかを評価することで、より効果的なケアへと繋げることができます。

「効果があった」と判断する基準とは

「効果があった」と判断する基準とは

臨床の現場では、シミ取りレーザーなど、比較的短期間で効果が期待できる治療もあれば、毛穴の引き締めやインナーケアのように、効果を実感するまでに時間がかかるものもあります。

シミ取りレーザー

約1ヶ月後には変化を実感できることが多いです。

毛穴の引き締め

約3ヶ月程度で効果を実感できるケースが多いです。

インナーケア

約2ヶ月継続すると、大人ニキビが少なくなった、睡眠の質が上がった、髪の毛にコシが出た、といった体の変化を実感できる人が多いです。

もちろん、「効果があった」と判断する基準は、その方の目標とする変化や治療の種類によっても異なります。

専門家でなければわからないことも多いでしょうから、その場合は、どんどん医師に尋ねてください。

きちんとした医師であれば、診察したうえで現在の状態や目的達成のための治療法、期間などについて、予想できる限り説明してくれるはずです。

効果がないと判断する目安について

逆に、治療の効果が感じられない場合は、約半年を目安に見切りをつけるのも一つの方法です。

半年続けても効果が見られない、もしくは症状が悪化する場合は、別の治療法を検討する必要があるかもしれません。

まとめ

本日は、計画的に美容を進める“逆算式美容”の考え方についてお伝えしました。

「逆算式美容」は、美容ケアを始める前に、「何を達成したいのか」「いつまでに達成したいのか」を明確にすることで、無駄な時間やお金をかけずに目標達成を目指せる考え方です。

これは、仕事を進める際に目標を設定するのと同じように、美容においても有効な考え方です。

「なんとなく」美容を始めたり、「効果があるのかわからない」と不安に思うのではなく、「何をいつまでに達成したいのか」を明確にし、計画的に美容ケアを進めていきましょう。

>保険外美容医療での看護師独立ストーリー

保険外美容医療での看護師独立ストーリー

石原看護師は、約1年前に美容エステと美容医療を組み合わせた独自メニューを提供する美容サロンを自宅で開業されました。
週に2回はクリニックに勤務しながら、子育てや家事と両立できるサロン運営を軌道に乗せています。

石原看護師がどのようにして時間や場所にとらわれない働き方を実現できたのか、その経緯、現在の状況、そして今後のビジョンについてお話をうかがいました。

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