急性期看護師にとって訪問看護ステーションへの転職が理想的な選択肢となる理由

急性期看護とは、人々が病気やケガに直面した最も困難な状況下で医療を提供する重要な領域です。急性期病棟では、患者の命を救うために高度な技術と専門的なケアが求められます。

そんな急性期で働く看護師たちは、日々の勤務においてさまざまな挑戦に立ち向かいながら、患者の生命を守る使命を果たしています。

しかし、急性期看護にはメリットだけでなく、デメリットや悩みも存在します。本コラムでは、急性期看護の特徴や看護師のメリット・デメリット、そして急性期看護経験のある看護師が次のキャリアとして訪問看護ステーションを選ぶ理由などを探っていきます。

目次

急性期とは

急性期とは

急性期は、病気が発症してから治癒や病状の安定に向けた経過が見られるまでの間の期間を指します。急性期は、病気になって間もない時期や、病状が安定せず集中的な医療介入を要する時期と考えられます。

一般的には、急性期の期間は入院や発症から14日程度とされていますが、これは一般的な目安であり、疾患や病態によって異なる場合もあります。具体的な急性期の期間は、医療機関や医師の判断に基づいて定められます。

急性期の特徴は、病状が活発に進行し、病気の初期段階での治療やケアが必要なことです。この期間は、病気の進行を抑え、合併症のリスクを最小限にするために積極的な医療介入が必要となります。

急性期の治療は、一般的には入院や急性期病院で行われることが多く、専門的な医療スタッフが患者の監視や治療を行います。急性期の治療の目的は、病気の原因を特定し、病状の進行を抑え、患者の状態を安定させることです。

また、急性期の治療には症状の緩和や病気に対する適切な薬物療法、手術、リハビリテーションなどが含まれる場合もあります。治療の内容は、疾患や病態に応じて異なりますが、患者の生命を脅かすような合併症や重篤な症状を予防・管理することが重要です。

厚生労働省が示す急性期医療の役割

厚生労働省が示す急性期医療の役割

急性期病棟は、厚生労働省が示す急性期医療の役割を担っています。以下にそれぞれの特徴を解説します。

① 高度かつ専門的な医療の提供

全身麻酔の手術等の実施の高い実績

性期病棟では、高度な手術や侵襲的な治療を実施するための設備や専門知識があります。

専門的な知識を有する医療従事者による集中治療の提供

急性期病棟では、専門的な知識や経験を持つ医療スタッフが患者の集中治療を行います。

十分な感染防止に係る取り組みの実施

急性期病棟では、感染症リスクを最小限に抑えるための適切な感染防止策が実施されます。

院内心停止を減らす取り組みを通じた安全な医療の提供を支える仕組み

急性期病棟では、院内での心停止や合併症のリスクを低減するための安全対策が行われます。

早期に回復させる実績

急性期病棟では、患者の早期回復を目指す治療やケアが提供されます。

② 重症救急患者に対する医療の提供

24時間の救命救急医療提供や救急搬送の受け入れの一定の実績

急性期病棟では、重症の救急患者を受け入れ、24時間体制で救急医療を提供します。

緊急手術の実施

重篤な状態の患者に対して必要な緊急手術を実施する能力があります。

③ 自宅や後方病床等への退院支援する機能

充実した入退院支援

急性期病棟では、患者が適切なタイミングで退院し、自宅や後方病床に移行するための支援が行われます。

回復期・慢性期入院医療等を担う地域の医療機関等との役割分担

急性期病棟は、回復期や慢性期の入院医療を担う地域の医療機関と密接に連携し、役割分担を行います。これにより、患者のスムーズな移行や適切な継続ケアが実現されます。

急性期病棟は、病気や怪我による急性状態の患者に対して高度かつ専門的な医療を提供し、救急患者の受け入れや後方への退院支援を行う重要な役割を果たしています。これにより、患者の生命を守り、早期回復と健康な生活への復帰を支援しています。

急性期病棟で働く看護師のメリット

急性期病棟で働く看護師のメリット

では、次に急性期病棟で働く看護師のメリットについてみていきます。

急性期で働く看護師のメリットは以下の点が考えられます。

多様な知識と経験の獲得

急性期病棟では、さまざまな病態や病状の患者を看護する機会があります。一般病棟の看護師と比較して、より高度な医学知識と技術を必要とするケースに携わることが多いです。そのため、急性期で働く看護師は、幅広い疾患や治療法について学ぶ機会があり、多様な知識と経験を身につけることができます。

認定看護師や専門看護師へのキャリアアップ

急性期病棟では、高度な看護スキルと知識が求められます。そのため、看護師は専門性を高めるための学習やトレーニングの機会が与えられます。急性期での経験を積み重ね、認定看護師や専門看護師の資格を取得することで、キャリアアップの機会が広がります。これにより、自己成長や専門的なスキルの発展が促されます。

効果的なチームワークの構築

急性期病棟では、医師、看護師、リハビリスタッフ、薬剤師など、さまざまな専門家との密な連携が不可欠です。急性状態の患者に対して緊密なチームワークを築くことで、最適な治療やケアが提供されます。急性期で働く看護師は、協力とコミュニケーション能力を向上させ、効果的なチームプレイを実践する機会を得ることができます。

即時的な成果や回復の喜び

急性期病棟では、患者の状態が急速に変化するため、適切な治療や看護の介入により、患者の状態が改善するケースも多いです。看護師は、患者の回復や健康への貢献を直接目にすることができます。患者が安定し、病状が改善して退院できる喜びや達成感は非常に大きく、やりがいを感じることができます。

高度な技術と判断力の発展

急性期病棟では、状況の急変や緊急事態に迅速に対応するため、看護師は高度な技術と判断力を要します。急性期で働くことにより、看護師は臨機応変な対応力や判断力を養い、困難な状況においても冷静かつ的確な判断を下す能力を発展させることができます。

急性期で働く看護師は、多様な疾患や病状に携わりながら、高度な知識と経験を獲得することができます。また、キャリアアップの機会や即時的な成果の喜びを感じることができ、自己成長や専門性の向上が期待できます。

急性期病棟で働く看護師のデメリット

急性期病棟で働く看護師のデメリット

急性期病棟で働く看護師には、多くのメリットがある一方、様々なデメリットもあります。

時間の制約と患者への個別対応の困難

急性期病棟では、患者の状態が急変する可能性が高く、看護師は多くのタスクと責任を抱えることになります。そのため、時間に追われて一人ひとりの患者にゆっくりと向き合う時間が制約されることがあります。看護師は、多くの患者を同時にケアする必要があり、患者への十分な個別対応が難しくなる場合があります。

救えない患者との向き合い

急性期病棟では、患者の状態が重篤であり、治療の手を尽くしても救えない場合もあります。看護師は、患者の死や苦痛を目の前にすることがあり、それに対して精神的な負担を抱えることがあります。このような状況では、看護師自身が感情的なストレスや悲しみを抱えることがあります。

高い責任とプレッシャー

急性期病棟では、患者の状態が急速に変化するため、看護師は常に敏速で正確な判断と対応を求められます。そのため、高い責任とプレッシャーを抱えることがあります。患者の状態が急変した際に迅速かつ適切な対応が求められるため、看護師は常に状況を監視し、的確な判断を下す必要があります。

身体的な負担とストレス

急性期病棟では、患者の身体状態が不安定であり、重篤な状況になることがあります。看護師は、患者の移動や身体的なケアを提供する際に、身体的な負担を抱えることがあります。また、急性期での勤務は長時間労働や夜勤も含まれることがあり、これにより看護師自身の身体的な疲労やストレスが蓄積される場合もあります。

急性期で働く看護師が抱えている悩み

急性期で働く看護師が抱えている悩み

では、これらのデメリットを踏まえて、急性期で働く看護師が抱えている悩みを具体的に解説します。

患者さんと長期的な関係を築くのが難しい

急性期病棟では、患者の入院期間が比較的短いため、看護師と患者との関係を深める時間が限られています。患者との信頼関係やコミュニケーションを築くためには時間と継続性が必要ですが、急性期の環境ではそれが難しい場合があります。看護師は、短期間で多くの患者と接することになるため、深い関係を築くことが難しくなるかもしれません。

家庭との両立の難しさ

急性期病棟では、忙しい勤務スケジュールや夜勤の要求があるため、家庭との両立が難しい場合があります。看護師は長時間労働や不規則な勤務時間により、家族や自身の時間を十分に確保することが難しくなるでしょう。家庭やプライベートのニーズとの調和を図ることが難しく、これによってストレスや負担が増大する可能性があります。

労働条件や給与に関する不満

急性期で働く看護師は、多くの責任やプレッシャーを抱えながら働いています。しかし、労働条件や給与に不満を抱く場合があります。給料の低さや休暇の少なさ、長時間労働による疲労やストレスへの報酬不足などが不満の原因となることがあります。これにより、看護師のモチベーションや満足度が低下する可能性があります。

看護師としての将来のキャリアの不透明さ

急性期での経験や専門知識を活かし、キャリアを進める方法や将来の展望が明確でない場合、看護師は将来の方向性に悩むことがあります。急性期病棟での勤務は刺激的で充実感のあるものでありながら、将来のスキルや役割の発展に関しては限定的な範囲にとどまることがあります。そのため、看護師としての将来のキャリアについての不透明さが悩みとなることがあります

急性期看護で働いていた看護師の次のキャリアとして訪問看護ステーションをお勧めする3つ理由

訪問看護ステーションが急性期看護師の次のキャリアとしてお勧めできる理由を以下の3つの点から解説します。

(1)知識や経験の幅広さと高い看護技術

急性期看護師は、さまざまな病態や病状を経験し、多様な知識や経験を身につけています。この幅広い知識と高度な看護技術は、訪問看護の現場で大きなアドバンテージとなります。訪問看護では、患者の自宅や施設でのケアが行われるため、病態の評価や急変への対応、複数の疾患の管理など、高い看護スキルとアセスメント力が求められます。

(2)在宅療養が必要な疾患の多さ

急性期の患者の中には、心臓血管外科や脳神経外科、循環器内科、呼吸器内科などで治療を受けた後に在宅での療養が必要なケースがあります。このような患者のケアに訪問看護が関与することが多いため、急性期看護師の経験と知識が活かせる環境です。例えば、手術後の経過観察や創傷処置、医療機器の管理などが訪問看護の業務として重要な役割を果たします。

(3)アセスメント力と適切な対応力

急性期病院では患者の急変や合併症の早期発見と適切な対応が求められます。訪問看護でも同様に、患者の状態変化や予防策の評価が重要となります。急性期看護師は先を見越すアセスメント力や対応力を身につけているため、訪問看護においても患者の安全と健康状態の維持に貢献することができます。

急性期看護師が訪問看護で働くメリット

急性期看護師が訪問看護で働くメリット

これら3つの理由のほかにも様々なメリット・親和性があります。

患者と長期的な関係を築ける

訪問看護ステーションは、在宅や施設でのケアを提供するため、患者と長期的な関係を築く機会もあります。急性期では患者との関係が短期的なものが多い中、訪問看護では患者の日常生活や家族のサポートを通じて、信頼関係を築きながらケアを提供することができます。これにより、患者のニーズや状態の変化に敏感に対応し、継続的なケアを行うことができます。

訪問看護は看護師の家庭との両立にも適している

また、訪問看護は看護師の家庭との両立にも適していると言えます。急性期では忙しい勤務体制や不規則なシフトが多いため、家庭との時間の確保が難しい場合があります。一方、訪問看護は比較的予定が立てやすく、自分の都合に合わせて勤務時間を調整することができます。これにより、家庭やプライベートな時間を大切にしながら、看護の仕事に従事することができます。

責任と自己裁量が求められる

また、訪問看護では看護師の役割が重要であり、責任と自己裁量が求められます。独立した判断や自己責任を持ちながら、患者のニーズに応えるために積極的に活動することが求められます。これにより、看護師としての成長や専門性の発展が期待できます。さらに、訪問看護では地域の医療連携やケアネットワークの一員として、幅広い医療関係者と協力して働く機会もあります。

将来の訪問看護ステーションの独立開業にもつながる

将来の訪問看護ステーションの独立開業にもつながる

訪問看護ステーションへの転職は、急性期看護師にとって理想的な選択肢となるだけでなく、将来的には独立や開業の可能性を秘めています。

訪問看護ステーションでの勤務を通じて経済的な自立を実現し、将来的には独立や開業を目指すことも可能です。訪問看護ステーションは患者さんから直接報酬を受け取るため、労働条件や収入面での安定感があります。さらに、経営やマネジメントの知識や経験を積むことで、自らの訪問看護ステーションを立ち上げる準備が整います。

まとめ

急性期で働く看護師の次のキャリアプランとして、訪問看護ステーションは魅力的な選択肢です。急性期看護の経験を活かしながら、患者さんの自宅でケアを提供することで、より継続的かつ総合的なサポートが可能となります。訪問看護ステーションでは、個々の患者さんと長期的な関係を築くことができ、家族や地域のサポートも含めたホリスティックなアプローチが求められます。

急性期看護師のメリットとしては、多様な知識と経験を持ち、高度な看護技術とアセスメント能力が備わっていることが挙げられます。訪問看護ステーションでは、急性期で養ったスキルを活かし、患者さんの在宅療養をサポートする重要な役割を果たせます。

一方で、急性期で働く看護師が抱えるデメリットや悩みも存在します。時間に追われて一人ひとりの患者にゆっくり向き合うことが難しかったり、家庭との両立が困難だったりすることもあります。また、労働条件や給与に不満を感じる場合も少なくありません。さらに、将来のキャリアプランが見えにくいという不安も抱えていることでしょう。

そんな中、訪問看護ステーションは急性期看護師にとって有望なキャリアパスとなり得ます。急性期の経験を基盤に、訪問看護の専門知識とスキルを磨くことで、より総合的かつ地域に密着したケアを提供できます。患者さんと長期的な関係を築きながら、その方の個別のニーズに応えることができる喜びや充実感を味わえるでしょう。

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保険外美容医療での看護師独立ストーリー

石原看護師は、約1年前に美容エステと美容医療を組み合わせた独自メニューを提供する美容サロンを自宅で開業されました。
週に2回はクリニックに勤務しながら、子育てや家事と両立できるサロン運営を軌道に乗せています。

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