近年、進展する高齢化社会を背景に訪問看護ステーションでの独立を目指す看護師が増加しています。
これに伴い、最近では、従業員向けのキャリアパスの一つとして看護師の独立を支援する「のれんわけ制度」を取り入れるステーションも増えてきています。
本日は、看護師の独立のための訪問看護のれんわけ制度について解説します。
「のれんわけ制度」由来
「のれんわけ」とは、江戸時代から存在する日本独自の独立制度です。
当時、商家や屋台などの店先に、看板として「のれん」を掲げていたことから、「のれん」は、店舗の名前やブランドイメージを表す役割を果たしていました。
長年働いてくれた奉公人などに対して暖簾(のれん)を使って商売をすることを認めることを「のれん分け」を言うようになりました。
「のれん分け制度」は、社員に対して経営に関する責任を持たせ、独立する機会を与えるという意味で、非常に意義のある取り組みと言えます。
近年、従業員向けのキャリアパスの一つとして社員の独立のための「のれんわけ制度」を作る企業も増えてきています。
訪問看護の「のれんわけ制度」のメリット
次に訪問看護ステーションにおける「のれんわけ制度」のメリットについてみていきたいと思います。
看護師による独立起業の高いハードル
看護師による訪問看護ステーションの独立には、様々なハードルが存在しますが、特に経営に必要な知識・スキルは、非常に重要な要素となります。
経営には、会計や財務、人事、法務など様々な知識やスキルが必要です。看護師が経営者として成功するためには、これらの知識やスキルを身につけることが必要不可欠です。
もちろん、訪問看護ステーションを円滑に運営していくためには、経営計画の策定や事業計画書の作成などリアルなビジネスプランを立てることが必要となりますし、スタッフの採用や育成について考慮することもとても重要です。
独立するということは、これまで経営とは無縁だった看護師さんにこれら全てがのしかかってくるということですから、かなりのリスク・重圧と言えます。
看護師独立における「のれんわけ制度」のメリット
訪問看護ステーションでの独立を目指す看護師を安全にバックアップする制度が「のれんわけ制度」です。
将来の独立を希望することを経営者に伝えた上でいったん訪問看護師として就業しながら、将来の経営に必要な様々のスキルを身につけていきます。
訪問看護の現場を知った上で、主任やエリアマネージャなど管理業務も行い経験を重ねていくため、訪問看護の経験のない看護師さんにとっても非常にメリットがあると言えるでしょう。
資金面のバックアップも期待できる
「のれんわけ制度」を取り入れている訪問看護ステーションの中には、一定期間、独立に必要なスキル・経験を積んだ頂いたあとに独立希望地にステーションを出店、その後軌道に乗った訪問看護ステーションを買い取りしてご自分で運営していくプランもあります。
まとめ
今回は、訪問看護ステーションによる「のれんわけ制度」について説明しました。
訪問看護ステーションの経営に独立に必要な知識・スキル、運営ノウハウなどを身に付けながら確実な独立を目指す看護師にとっては大きなメリットがある方法なのではないでしょうか。
将来、自らの訪問看護ステーションを持ちたいと思う看護師さんは、是非検討してみてください。
【自己資金ゼロ】のれんわけ制度からの独立事例をご紹介
いろいろナースから生まれた看護師の独立事例を冊子にまとめました。岩田看護師(34才女性)は、総合病院に勤めながら「看護師が働き続けられる職場を作りたい」と訪問看護での独立を志望されました。
訪問看護は未経験であり自己資金もゼロでしたが、ある経営者さんとの出会いにより新規立ち上げの訪問看護ステーションで将来の独立を前提に管理者として働くことが決定しました。 現在年収600万円を得ながら経営ノウハウを習得し、3年後の独立、理想の訪問看護ステーション作りに邁進されています。
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