訪問看護ステーションの開業は、地域社会にとって重要なこと。しかし、訪問看護ステーションといえど、経営がうまくいかなければ、せっかく開業しても「廃業」することになりかねません。
そのような事態を回避するために、どのような点に注意したらいいのでしょうか?訪問看護ステーション開業時に気をつけたい、5つのポイントをご紹介します。
実は訪問看護ステーションの廃業は多い
実は、訪問看護ステーションの経営がうまくいかず、廃業するケースが後を絶ちません。
全国訪問看護事業協会のデータでは、令和3年4月の時点で、東京都で稼働している訪問看護ステーションは1,315か所。
同じく東京都で令和2年度中に新規開業した訪問看護ステーションは153か所で、廃止したステーションは55か所、休止数は14か所でした。
出典元:一般社団法人全国訪問看護事業協会「令和3年度訪問看護ステーション数 調査結果」
決して少なくない数のステーションが、廃止や休止しているのが現状です。
訪問看護ステーションの経営で失敗しやすい5つのポイント
せっかく立ち上げた訪問看護ステーション。地域に愛され、末永く営業を続けるためには、どうしたらいいのでしょうか?
訪問看護ステーションが失敗しがちなポイントが5つあります。
(1)開業計画の不備
(2)人員要件が満たせないケース
(3) 法律・規制の遵守ができないケース
(4)競合他社が多い
(5)資金不足
それでは、それぞれのケースについて説明します。
(1)開業計画の不備
「訪問看護を必要としている人は多いはず…」と思って開業したものの、充分な市場調査や事業計画の策定ができていなかった場合、経営に失敗する可能性があります。
訪問看護といっても、利用者に選ばれ、収益をあげなくては、事業を存続させることはできません。ステーションの開業前には、適切な商圏を選定し、綿密な事業計画を立て、好調なスタートダッシュを切りたいものですね。
(2)人員要件が満たせないケース
訪問看護ステーションの立ち上げには、看護師の人員要件が定められています。これは必ず守らなくてはならないもの。
看護師の採用がうまくいかなかったり、看護師が辞めて欠員が出たりすると、人員要件を満たせなくなり、開業許可が下りなくなってしまいます。
(3) 法律・規制の遵守ができないケース
訪問看護だけでなく、法律や規制を守れないと、どんな企業でも経営はできません。初めて経営者になる看護師には、改めて法律・規制遵守の意識を持つ必要があるでしょう。
訪問看護ステーションは、厚生労働省や地域行政による厳しい監督下にあり、法律や規制を遵守できなかった場合、指定が取り消されることもあります。
また、事故やトラブルが起こった場合には、法的責任を問われることになります。
法律や規制については事前にしっかりと情報収集を行い、「知らなかった」ということのないよう努力する必要があるでしょう。
(4)競合他社が多い
訪問看護ステーションを立ち上げようとする地域に、すでにいくつかの事業所が開業している場合、他の事業所と競合することになります。いわゆる、利用者の取り合いが起こります。
自分の訪問看護ステーションの強みや専門性などを打ち出し、利用者に選ばれなくてはなりません。
(5)資金不足
訪問看護ステーションの立ち上げには、相応の資金が必要です。
事業計画や資金調達の不備により、運営資金が不足し継続できなくなることがあります。
資金計画をしっかりと行い、万全の備えをしておきたいものです。
自己資金がなくても訪問看護ステーションを開業できるサービスがあるため、資金繰りに不安のある人は、利用してみるのもひとつの方法ですね。
まとめ
地域への貢献度の高い訪問看護ステーションの開業。しっかりと開業準備して、つまずきやすいポイントをクリアし、経営を軌道に乗せたいものですよね。
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